VHT2902 のメンテナンス
ノイズが増えてきたとのことでVHT2902 のメンテナンスのご依頼です。
依頼主様が購入されたのは1~2年ほど前ですが、製造されてから15年ほどたっています。
その間に真空管は一度も交換されていなかったようで、だいぶへたっていました。
使用上は問題ないものの、バイアスがちょっと深すぎるかなという印象だったので、
調整しましたが、いわゆる「パワー管で得られる歪み」とは違う、あまり気持ちよくない歪み方をしていた。
まずはパワー管を交換しバイアス調整などをしました。
しかし、それだけでは不十分でしたので、プリ管も交換です。
キレの良さもありつつ粘りもありこれこそ真空管の音!となりました。
パワー管はバイアス調整が必要な為、それなりの知識が必要なのですが、
それ以上に、「音決め」が重要なポイントです。
規格内であれば、音色もコントロールできます。
ですので、当店では、お客様の好みやプレイする音楽、プレイスタイルなどを把握して、
お客様の好みになるように仕上げています。
電気系の仕事は、電気的に治ればいいと思われがちですが、ギターのセッティングなどと一緒で
作業をする人によって音が変わります。
システム構築でも常に心がけていることです。